シモーヌ

再見したらラストの印象がまるでかわってしまった。
虚構が現実を支配するという、わりとよくあるパターンの映画なのだが、この手の映画は大抵、「最後は現実が虚構に打ち勝つ」と相場が決まっている。
しかしこの映画の場合、主人公は虚構から解放されることはなく、むしろより深く虚構に縛られることによって、現実世界で救済される。
考えようによっては、かなり怖いラストかもしれない。